1回、いきなり修羅場に立たされた。「足が地についていなかった」。 打ち終わりでガードが下がると、右ストレートに顔面を揺らされ、人生初のダウンを喫した。 「弱い相手とばかり戦っている」と言われた亀田。 この修羅場こそ真価を示すチャンスだった。 だが、2回以降、細かい左右のジャブを顔面に浴び続けた。時折、鋭いボディーやフックで抵抗したが、足を使いリズムを取ることも無かった。 中盤はラッシュで追いつめ、相手の顔面を揺らす場面もあった。 だが、細かいパンチを受けるのは相変わらず。 血を吹き、右目の上も切った。 11回、手も足も止まり連打を浴び悲鳴が響き渡る中、なりふり構わず3度も抱きついてしのぐ姿は、いつも強気一辺倒だった「闘拳」らしさは、もはや無かった。 手数は圧倒的にランダエタだが、一度も下がらず抵抗した19歳の根性を、2人のジャッジは評価したのか? 結局、中盤以降に倒れなかった事こそ唯一の勝因だったのか?!